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【技適】特例制度の落とし穴【海外スマホ】

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ていらのです。

技適マーク」って知ってますか?

技適マークがついていて、皆さんが使っている身近なものと言えば、やはりスマホではないでしょうか。

おそらく、私のように年に二回も三回もスマホを買うような人間でなければ、ほぼ意識することはないであろう「技適マーク」。

今日はその技適マークについて……ではなく、技適マークがない通信機器を日本で使うための特例制度についてです。

先に断っておくと、この記事では技適マークの無いスマホを国内で使用することの問題について触れていますが、海外のスマホをレビューしてくださるブロガーやYouTuberを批判する意図は一切ありません。むしろ、いつも楽しく拝見しており、感謝しております。

技適マークとは?

ものすごくざっくり言うと、日本国内で使う通信機器についてなきゃいけないマークです。その通信機器が日本国内の規格に合ったものだという総務省のお墨付きを、ひと目で確認できるようにしたものですね。

その昔は電池パックの蓋を開けるとマークがあったりしましたが、今では端末内のメニュー内で確認できればOKになったようで、現行のiPhoneなら設定→一般→法律に基づく情報および認証から日本を含め、各国の技術認証が確認できます。

こうやって、その機器が違法な電波を発しないかチェックすることで、良好な電波環境を維持しているわけですね。

大手キャリアや量販店で買っている人は気にする必要はない

この記事にたどり着いてしまうような人は、技適マークについての説明なんて必要のない人だろうけど、念のため書いておくと、普通にスマホを買っている人は全く気にする必要はない。

ここでいう「普通」とは、大手キャリアや量販店でスマホを買っている人だ。

注意しなければいけないのは、中古や、海外のサイトからスマホを買う人だ。

最近ではあのBALMUDA Phone電気通信事業法に基づく技術基準適合認定に問題が発見された可能性があるとかで一時販売中止になったりしていましたが、これはかなり稀なケースでしょう。

日本向けに発売されていないスマホ技適マークがない

技適マークを取得するのも当然お金がかかるので、日本市場を視野に入れていないスマホ技適マークがあるわけがないですね。

ただ、最近だと先行して中国向けに展開されて、そのあと日本向けに発売されるようなスマホだと、海外のサイトで買ったとしても技適マークがついていたりすることもあるようです。

では、技適マークのないスマホを、日本国内で使った(通信をおこなった)らどうなるのか?

法律違反です。

一年以下の懲役または100万円以下の罰金

になる場合があります。

技適マークのないスマホの使用で逮捕された人はいない、らしい

私が調べた限りでは、2020年の段階で技適マークのないスマホの使用で逮捕された人はいないらしい。総務省に問い合わせて、そう回答をもらった人がいるようだ。

実際に総務省に「自首」した人もいるようだが、「我々は禁止されていますと言うだけ」という回答にとどまったそうだ。

そもそも、総務省が取り締まっているのは悪質な例で、違法無線などで、警察や消防の無線に混信するようなケースだ。

海外のスマホ技適マークがないだけで、周波数は携帯電話で使われるものを使うだろうし、総務省の言う「悪質な電波の利用」にはあたらない。

じゃあ使っても問題ないかと言われれば、そんなことはなく、法律違反には違いない。

全く車の来ない道路、赤信号の横断歩道。それを無視して渡るかどうか。

そう、自己責任だ。

普通にYouTubeでレビュー動画がある

ではなぜ多少のリスクがある中で、ガジェット好きは海外スマホが気になって仕方ないかというと、安かったり、魅力的だったりするからだ。

例えば、日本向けに折りたたみスマホを発売しているのはSAMSUNGだけだが、実はOPPOHuaweiも折りたたみスマホを発売していたりするのだ。

そんなん買うしかないやん!

(さすがに折りたたみは高すぎるので無理だけど)

しかも、日本国内の中古スマホを扱うショップでは普通に技適のないスマホが売られているし、買い取ってもくれる。

しかも、海外スマホをレビューするブログやYouTubeチャンネルなんていくらでもある。

繰り返しになるが、私はそんなブログやYouTuberを告発したいわけじゃない。

海外スマホをわざわざ個人輸入してレビューしてくれるだけで感謝だ。

ただ、技適がないことを指摘しまくる「技適警察」からのコメントがあるだろうし、心配はしている。

技適未取得機器を用いた実験等の特例制度

実は、技適のない機器でも、総務省に届け出をすることで180日間使うことができる制度が存在します。

それが技適未取得機器を用いた実験等の特例制度です。

ブログやYouTubeチャンネルによっては、きちんと届け出を行ったうえでスマホを使っている旨を告知していたりする。中には「個人で技適を取得しています」というものも見かけた気がした。技適は1000円や2000円では取得できなかったはずなので、とんでもない猛者だ。プロだろうか。

特例制度の落とし穴

前置きがとても長くなり、大変申し訳ありません。ここでようやくタイトル回収です。

実は、この特例制度を利用した届け出で許可されるのは、Wi-FiBluetoothなどの通信だけで、SIMカードを挿しておこなう通信は対象外なんです。

特例制度のページにも、こう書かれています。

携帯電話事業者が提供するLTE、4G、5Gなどは、この手続では使用できません。

SIMカードを挿さず、機能をオフにし、
上記の一覧の範囲内とした機器であれば使用できます。)

総務省HPから引用

その下に

※第一号包括免許人(携帯電話事業者等)が電波法第103条の6に基づく必要な許可を取得している場合は、携帯電話事業者等との契約により実験等が可能となります。

総務省HPから引用

とも記載されていますが、携帯電話事業者等との契約と書いてありますが、普通の回線利用契約のことではないですよね……?

なので、特例制度の届け出を出したとしても、SIMカードを挿して通信をおこなった時点で法律違反の可能性があるということになってしまいます。

届け出を出そうと思っていた

実は、海外スマホのレビューをやってみたくて、何ならYouTubeで動画にしてしまおうか、なんてことも考えて、届け出の準備をしていました。

で、調べてみたらまさかのWi-FiBluetoothのみ、という……。

もっと言うと、既に海外サイトでスマホを購入済み&発送済み。現在一生懸命日本に向かっているところでしょう。

でも、届いたところで電源を入れてすぐに機内モードにしなければ、私は法を犯してしまいます。

わざわざ海外サイトで数万円かけて文鎮を買ったようなものです。

「自己責任」で覚悟を決めるのか否か

前述の通り、技適のない海外スマホは日本の中古市場でも普通に流通しているし、海外のサイトから購入することも容易だ。

海外通販サイトによっては日本語、円表示に対応しているものもあるし、対応していなかったとしても、そこそこ知名度のあるサイトであれば、購入する際の手順を詳しく解説している記事がいくらでも出てくる。

こんな状況でもあるので、「届け出を出しました!」と宣言して、SIMによる通信が違法になるかもしれないことは触れずに記事を書こうかな、とも想いましたが、私にはそんな度胸はないのでやめておくことにします。

このブログに海外スマホの記事を書いたところで、リスクに見合うほどPVが伸びるとも思えませんしね(笑)

今後も逮捕者が出ないという保証はない

技適のないスマホを使ったからと言って、逮捕された人はいない……とは言え、今後も逮捕者が出ないという保証はどこにもありません。

ただし、仮に今後、海外スマホが爆売れしだして、日本のスマホが全く売れなくなってしまった……なんてことになれば、見せしめとしてそこそこ有名なレビュアーが逮捕される……という可能性もゼロではないのかな、というのは想像力を働かせすぎでしょうか。

まあ、そんなことになる前に、現代に合った法律が整備されていくことを願っています。

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