ていらのです。
今日はクラウドファウンディングサイト「Kickstarter」のリターンとしてゲットした、
「SHADOWCAST」を使ってみた感想です。
「SHADOWCAST」ってなにさ
ネットの記事なんかを見ると、SHADOWCASTは「ミニキャプチャーボード」として紹介されています。
キャプチャボードってのは、ざっくり言うとゲームなどの映像をパソコンに取り込むための装置です。
本格的なキャプチャボードは数万円します。
アマゾンで見かける1500円くらいのUVC/UACアダプタでもゲームの映像をパソコンに取り込むことはできますが、画質が悪かったり遅延が起きたりして、基本的に取り込んだ映像を見ながらゲームを遊べるような代物ではないのですね。
ですが画質や遅延の問題を解決したうえで低価格を実現したのが、このSHADOWCASTなわけです。
でもお高いんでしょう?
5320円です。(記事執筆時点)
これを高いと感じるか安いと感じるかは人によると思いますが、価格以上に気にしなければいけないのが、まだ普通に流通しているわけではない、ということです。
と言うのも、この商品、今の所クラウドファウンディングのリターンとして手に入るものなんですね。
僕はKickstarterを使いましたが、今ならMakuakeでもやってるみたいですね。
Kickstarterは基本英語表記で少し不便だったので、Makuakeが選べたならこっちを使いたかった。
ちなみに僕が買ったときは5109円でしたので、現在の価格とそう大差ないですね。
気になる性能は?
ゲームによります。
キャッチフレーズとして「SwitchやPS5がノートPCで遊べちゃう!」と書いてあります。
公称値として遅延は0.02秒をうたっており、「FPSや格闘ゲームでも違和感無くゲームをお楽しみ頂けます」と言っています。
実際に遅延がどんな感じかは、こちらの動画に丸投げしたいと思います。
この動画のはせぽんさん(@hasepon_ch)は数十種類のスイッチ用コントローラーをレビューしている人で、独特の語り口とわかりやすい動画構成が好きで、新たなコントローラーレビュー動画が投稿されると、つい見てしまいます。
動画ではスマブラの画面を使って検証していて、ほんの少しの遅延が見て取れるかと思います。
ただ、こればかりはやってみないとわかりませんよね?やってみました。
僅かな遅延でも、ゲームによっては……
SwitchでモンハンライズとDeadbyDaylight(以下、DBD)をやってみました。
やはり、一瞬の遅延があります。この遅延がどう影響するかによってSHADOWCASTが使えるか使えないかが決まってくるでしょう。
モンスターハンターライズ
そこまで違和感なく遊べました。ただ、プレイスタイルによるかと。
ランスでジャスガのように、判定時間が短い技や、フレーム回避を多用する人は、遅延が命取りになると思います。
DeadbyDaylight
殺人鬼はなんとか戦えます。
ただ、生存者だと遅延の影響でスキルチェックが超絶難易度になるため、僕は無理だと判断しました。
生存者のチュートリアルで試してみたのですが、グレート狙いでボタンを押しても、スキルチェックを失敗してしまいます。
早めにボタンを押すことで対処できなくもないですが、成功位置によっては対応できません。ましてや、Switch版ではただでさえ難しい「決死の一撃」や「オーバーチャージ」のスキルチェックを成功させることは困難でしょう。
仲間に迷惑をかける恐れがあるので、対戦では試してません。
殺人鬼は「なんとか戦える」とは書きましたが、安物でもいいのでモニターを用意できるなら、そっちで遊んだ方が無難です。生存者の旋回に対応するのが一層難しくなりますし。
試しにPS5版でも遊んでみましたが、やはり遅延の影響は変わりません。
Switch版よりもフレームレートが上がるので、かろうじてスキルチェックは成功させられますが、それでも「試しに対戦してみよう」という気は起きませんでした。
ハードによる違いは?
公式では「ノートPCでも!」と書いてありますが、ゲーミングPCならどうか?と思い、試してみました。……というか、前述の結果は全てエントリーモデルのデスクトップゲーミングPCで試した結果です。
参考までに、僕のPCスペックを書いておきます。
CPU:Core i7-9700
RAM:16GB
ビデオカード:GEFORCE GTX 1660 Ti
遅延などの部分はSHADOWCASTの性能に依存しているのでしょうから、当然と言えば当然です。ただ、逆に言えば、ノートPCでも動作環境さえ満たしていれば、普通に動作するということ。Surfaceでモンハンを遊んでみましたけど、特にデスクトップPCとの差は感じませんでした。
SHADOWCASTの動作環境も書いておきますね。
【必要動作環境】
対応ブラウザ :Google Chrome
CPU :Intel i5-3400またはi7-3537U 2.0GHZ以上
グラフィックボード:NVIDIA GT630またはGT735M以上
メモリ :RAM 4GB以上
Genki Arcadeによる違い
SHADOWCASTは「Genki Arcade」というソフトウェアを使って動作させるのですが、僕が触ってみた感じだと、exe版よりchrome版の方が、やや遅延が少ない気がしました。
ただ、これはほんと体感レベルで、時間を計測してみたわけでもない、個人の感想です。
ちなみに有名な無料配信ソフトOBSでも使用できますが、Genki Arcadeよりも遅延を感じました。(これも体感です、すいません)
それと、Genki Arcadeは設定画面を開いてコナミコマンドを入力することで、解像度やフレームレートが設定できる項目が追加されます。
この辺を「遊び心」ととらえるか「そんな大事な設定、最初から見えるようにしとけや」と思うかでも、本製品の評価は分かれそう。
欲しい場合は配送方法の確認を
Makuakeのリターンとしてゲットする場合はどうなのかはわかりませんが、僕がKickstarterを使ったときは、FedExで届きました。
ヤマトや佐川のように、インターネットで到着時間を指定できたりしないので、到着日に受け取れない場合は、電話で窓口とやりとりすることになります。
一人暮らしの人は要注意です。
その他
けっこう熱を持つ
こんな小さいデバイスが頑張って処理しているので、わりと発熱します。ひとしきりゲームで遊んだあと、SHADOWCASTの外装はかなりホカホカです。
手に持てないほどではないですが、金属の部分は「アチチ」となる程度には熱を持つので要注意です。
付属のUSBケーブル
SHADOWCASTに付属しているUSBケーブルは端子が両方ともType-Cなので注意……と書こうと思ったのですが、MakuakeのページによるとType-A変換アダプタも付属するようです。
あれ?僕がゲットしたときはそんなのついてなかったけど、なくした?と思ったら、前述のはせぽんさんの動画でもアダプタは入ってないようなので、付属するようになったんでしょうね。
ただ、Switchユーザーであれば任天堂純正のプロコンを持ってる人が多いと思うので、その付属ケーブル(Type-C:Type-A)を使えば、接続は問題ないんですけどね。
まとめ
ここまで、ネガティブなことを多く書いてきましたが、それは僕があまりSHADOWCASTに向かないゲームを遊んでいるからです。
RPGやノベルゲームのような、コンマ数秒の影響が少ないゲームであれば、
「パソコンの画面にゲームを出力できる」
というのは大きなアドバンテージとなるのは間違いないでしょう。
また、ゲームだけではなく、対応しているカメラを接続すれば、その映像なんかを録画できちゃったりもします。
ただし、webm形式という特殊な形式になってしまいますが……。
Makuakeのページによれば、一般発売価格は6,490円のようなので、興味がある人はMakuakeから支援すれば多少お安くゲットできますよ。